2007年1月6日土曜日

設立の経緯

1985年4月3日付の神戸新聞に、「三木市内に初のオーケストラ結成への準備急ぐ」との記事が載ったのが、三木室内管弦楽団が初めて陽の目を見た瞬間でした。同月、他の全国紙の地方欄などにも団員募集の記事が掲載され、初期メンバーが集まることとなりました。発起人は当時加古川東高校に在職中の武田信行氏、緑が丘中学在職中の野村裕志氏、同山本(現矢野)明美氏の3名。きっかけとなったのは野村、山本両氏が緑が丘中学に創設した弦楽アンサンブル部と吹奏楽部選抜によるジュニアオーケストラの演奏を見た武田氏が、話を持ちかけたことによります。普通このような計画における最大のネックとなる弦楽器奏者の確保が一気に解消する、稀にして絶好のチャンスでした。武田氏の後の自著「トラツォム君、今日は!」(出版:総合企画ジャイロ)によると、身近に市民オーケストラを設立することが、クラシックファンであった氏の長年の夢であったようです。1985年頃といえばまだ景気も好調だったのか、当時の三木市長、大原氏の賛同も得て、臨時の予算執行によって大量の楽器を購入してもらうといった破格ともいえる助成を受けることもできました。新聞の記事を見た一般の参加や教員であった発起人の人脈も活かし、発足当時は順調な滑り出しで、約50名近くのメンバーによる結成式が1985年5月26日に緑ヶ丘町公民館中会議室にて執り行われる運びとなりました。

2007年1月5日金曜日

これまでの歩み ー 1. 創成期

私が入団した頃のMCOは、管弦打共にほぼメンバーが揃い、室内オケとしてある程度形が整った時期で、創成者であり初代代表でもあった武田信行氏を中心にメンバー同士のコミュニケーションもスムーズでアットホームな暖かさをもった、アマチュア・オーケストラとして、初々しさの中にも活気が満ちていた時期であった。

これまでの歩み ー 2. 団存亡の危機の時代

そんな楽しいオーケストラも1989年の定期演奏会でベートーヴェンの第二シンフォニー、モーツァルトの「フィガロの結婚」序曲をやった頃から、各セクションの主要なメンバーを中心に転勤などのため少しづつ欠けていき、瞬く間にメンバー激減となった。毎週の練習も10名を切る状態が普通となり、時には3-4名しか集まらない日も多々あった。まさに「団存亡の危機」である。

これまでの歩み ー 3. 再生期

唯一の救いは、武田氏が退団される少し前に指揮者を確保していただいたことであった。現在の常任指揮者の岩田氏がその人である。武田氏が正式に退団されたのは、岩田氏の指揮でオール・ハイドン・プログラムでの定期演奏会(2001年)を終えた後であったと記憶している。

2007年1月4日木曜日

指揮者プロフィール

化学を本業としながらも気持は音に乗って届く「非科学的」な音楽に魅せられ、音楽作りに心血を注いでいる。「お客様と一緒に音楽に感動するコンサート」が信条。やまなみグリーネ管弦楽団Brazosport Symphony Orchestra堺フィルハーモニーCincinnati Civic Orchestraなどでフルート奏者として研鑽を積んだ後、2001年より三木室内管弦楽団の常任指揮者。NPO法人グレイター西神音楽ネットの理事や、日本化学会のオーケストラ「化学オーケストラ」の指揮、学生の指導など、その活動は多岐にわたる。2001年から2011年11月まで当楽団常任指揮者。

『岩田氏の指揮の特徴は、鋭い審美眼と、それとは対照的な、しなやかな手の動きにあります。繊細な感性によって、まるで糸を紡ぎ出すかのように、オーケストラから次々と音色を引き出していきます。その凛とした、気品のある姿勢は、演奏者と観客を大いに魅了します。そしてその背後には、音楽への真摯な態度と音楽家たちへの深い愛情があることも忘れてはなりません。彼は、音楽そのものに対して非常に誠実ですが、それと同時にアマチュア演奏者の音楽的成長を心から願う、教育的な見地に立って指揮を振ります。音楽を愛する心を何よりも大切にし、その心を分かち合うことを最高の喜びだと思っているのです。ところで、彼の本業はエンジニア。なぜエンジニアが指揮者を?と思われるかもしれませんが、その理知的かつ科学的な態度からして、まさにルネサンス期の音楽家なのだと思えば納得がいくでしょう。(かつて芸術と科学は一体だったのです!)科学者らしいあくなき探究心と向上心、妥協をゆるさないその姿は、自らのHP「学生オーケストラへの提言」に垣間見ることができます。三木室内管弦楽団のみならず、多くのアマチュア・オーケストラの演奏者や指揮者の支持を集めています。』(by A.N.)

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ブログ「エンジニア指揮者の勉強部屋

プロフィール

三木室内管弦楽団は、1985年に結成された、兵庫県三木市を中心に活動するアマチュアのオーケストラです。バロックから古典派、初期ロマン派を中心とした管弦楽曲や室内楽曲を取り上げ、春と秋の定期演奏会を2本柱に活動しています。市民に気軽に本物の音楽を楽しめるひと時を提供し、三木市に音楽の根を根付かせることを目標に、そして音楽を始めた子供達にとって憧れのオーケストラとなるべく努力を続けています。