2007年1月5日金曜日

これまでの歩み ー 2. 団存亡の危機の時代

そんな楽しいオーケストラも1989年の定期演奏会でベートーヴェンの第二シンフォニー、モーツァルトの「フィガロの結婚」序曲をやった頃から、各セクションの主要なメンバーを中心に転勤などのため少しづつ欠けていき、瞬く間にメンバー激減となった。毎週の練習も10名を切る状態が普通となり、時には3-4名しか集まらない日も多々あった。まさに「団存亡の危機」である。

 折りしも、武田氏の母上様が倒れられ看病が必要とのことで、武田氏も退団せざるを得ない状況となっていた。事あるごとに武田氏が定演のエキストラ手配、プログラムやポスター印刷、楽譜調達、会場手配など、一手に引き受けて走り回っていただいたことに甘えっぱなしだったのが今更のように悔やまれた。

とはいうものの、ここまでになった団の火を消すことなどできる訳もなく、二代目代表の西村弘之氏を中心に、何とか踏ん張って細々とではあるが活動していた。本当に辛い時期であったが、残った団員の思いは熱く、諦めや悲壮感は微塵もなかった。

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土本康弘

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